以前であれば「お墓は継いで当たり前」という風潮が強く、受け継ぐことを前提にお墓を建てることが一般的でした。

しかし、両親と同居しない世帯の増加や子供の居ない夫婦、ひとりっ子世代の増加によって「お墓を建てても継いでくれる人がいない」という世帯が増え、その結果、お墓を受け継ぐことを前提としない「永代供養墓」や「納骨堂」を利用するようになってきている。

また、子供がいてもお墓の管理で迷惑をかけたくないと考える人や、従来の供養のスタイルを好まない人の中には、森林や海または川などに散骨する「自然葬」や遺骨を置物や装飾品に加工して家に飾ったり身に付ける「手元供養」などを希望することも少なくありません!

暮らしのカタチや家族のあり方・社会情勢の変化により、お墓を受け継ぐことを前提としない「自然供養」を望むケースが広まってきている!

墓地運営者が遺族に代わって供養を行う永代供養墓と納骨堂

永代供養墓や納骨堂は、独身の人、子供のいない夫婦、自分の子供にお墓の管理を希望しない人を対象に墓地や遺骨を納めるスペースを提供し、管理や供養は墓地運営者が将来にわたって行う供養のかたちです。

永代供養墓は墓石や記念碑および塔などを建てて供養!

永代供養墓には、三十三回忌や五十回忌の弔い上げを終えるまでは別に遺骨を保管する個人墓や夫婦墓、10人程度を一つのお墓に納める集合墓、100人以上を一緒に埋葬し記念碑や塔などを建てて供養する合葬墓などの種類がある!

なお、永代供養墓を利用するには弔い上げまでにかかる管理費や永代供養料および墓石を建立費および撤去費を先払いしなくてはいけません!

納骨堂は屋内に設置したロッカーや棚に遺骨を納めて供養!

納骨堂には、ロッカー型や棚方の他に位牌をおくスペースがある仏壇型やお墓型などの種類があります。管理費や永代供養料を支払って墓地運営者が遺骨を管理する点は永代供養墓と同じですが、遺骨を納める場所が外ではなく建物の中である場合がほとんど!

以前は、お墓を建てるまでの間、一時的に遺骨を預かってもらう目的で納骨堂を利用していたようですが、現在は亡くなった後の供養や管理を一任する目的で納骨堂を利用する人が増えています。

なお、デザインや管理の仕方が多様化していたり、墓地を購入してお墓を建てるよりも金額を安く抑えることができるなどの理由から今後も需要が増えることが予想される!

遺骨の上に樹木を植えたり海に散骨する自然葬

自然葬とは、お墓を建てたり納骨堂へ遺骨を納めるのではなく、樹の根元に遺骨を埋めたり、海や山もしくは川などに散骨するなど遺骨を自然に還す供養のこと!

散骨を希望するのであれば分骨を行い散骨と納骨に分けること!

散骨を行うの際は、遺骨を粉末状に細かく砕いてまくのであれば法的な手続きは必要がなく、散布する場所にも制限はありません!ただ、過去に散骨を行った場所の住民とトラブルが起きてしまう事件が相次いだ為、自治体によっては条例で散骨場所を指定したり、散骨自体を禁止するケースが増えています。

亡くなった後に散骨を希望するのであれば、散骨の方法や内容について専門の業者に相談して、トラブルを未然に防ぐ対策をとるようにして下さい!

また、故人の意志を尊重して遺骨を残さずに散骨してしまった人のなかには、遺骨の一部を保管しておけばよかったと後悔する人が多いように見受けられます。

お墓や納骨堂は、残された遺族が悲しみを癒やす心の拠り所としての機能を果たすといわれておりますが、散骨によって手元に何も残らなかった場合、悲しさや辛さといった感情を向ける矛先が失われてしまうので気持ちが落ち着くまでに長い時間がかかります。

なので、遺骨は全部散骨に使うのではなく、一部は骨壷に入れて納骨堂へ収めたりお墓に入れるか、もしくは加工して手元におくなど、散骨とは別に供養する遺骨を分けておくとよいでしょう!

墓石ではなく遺骨の上に樹木を植えて供養する樹木葬

樹木葬とは、墓地として認定された場所に、墓石の代わりに樹木を植える供養のかたちで遺骨は樹木を植える場所に埋葬します。当初、樹木葬は岩手県でのみ行われていましたが、墓石や納骨堂など人工物を使わない新しい供養のかたちとして注目を集め、現在では一般的になっている。

樹木葬を希望する人は、自然に還るという趣旨に賛同するひとが多いようです。散骨と違い遺骨を細かく砕く必要はありませんが、墓地指定されている地域以外に埋葬することはできません!

なお、樹木葬は永代供養墓と同じ年間管理費と永代供養料を支払う必要があります。

ロケットへ乗せて地球の軌道上で供養する宇宙葬

宇宙葬とは、遺骨の一部をカプセルに納め、人工衛星打ち上げ用のロケットに乗せて宇宙空間へ送り、地球の周回軌道上で散骨する供養のかたちです。

費用は100万円ほど用意する必要があります。亡くなってからという条件が付きますが、宇宙へ行ってみたいという人には、現時点でもっとも安い費用ではないでしょうか・・・

ロケットの打ち上げはアメリカで行いますが、日本でも代行会社が申し込みを受け付けています。遺骨を納めるカプセルには、故人の希望する言葉や家族および友人のメッセージを刻印が可能!

なお、家族は遺骨の打ち上げ時のロケットを見送るツアーや宇宙葬のセレモニーに参加することもできます。

遺骨をペンダントやプレートに加工して身近に置く手元供養

手元供養とは、遺骨の一部を細かく砕いて骨壷に入れ家に置いたり、ペンダントやプレートなどの加工して身近に置く供養のかたちです。

お墓のある場所が遠くてなかなかお参りにいけなかったり、家に仏壇を置くスペースがないなどの事情がある人や、常に身近に故人を偲ぶものを残したおきたい人が利用することが多い!

手元供養を行い、遺骨を家に保管したりペンダントやダイヤモンドに加工して身に付けることで、故人と一緒にいるような気分になったり、悲しみを癒やす効果があるといわれている。

また、生活していく上で辛いことや悲しいことが起きたとき、心の拠り所として手元供養は女性の間で人気があるようです。

手元供養にかかる費用は、プレートやペンダントに加工するタイプで20万円ほど、骨壷に納めるタイプで10万円ほど用意する必要があります!

多様化する供養のカタチ、自分の「最期」は自分で決める時代に!

現在は、墓石以外の供養の仕方も豊富にあるので、逆にどれがよいのか迷うこともあります!

しかし、自分にはどのような供養の仕方があっているのか・・・ 誰とお墓に入るのか・・・ どんな最期を迎えたいのか・・・・等々、自分にもいつかは訪れるであろう「死後」について考えることは、今後の豊かな人生を過ごす上で必要なことではないでしょうか?

なによりも、自分らしい供養についてじっくりと考えてみることは、今の自分を見つめなおすことにも繋がります。