ひと昔前だと、お墓の管理は長男が受け継ぎ、家墓に入ることが出来るのは長男夫婦だけといった考え方が広く浸透していました。

しかし、戦後に新しく制定された民法の規定では墓地使用者(例えば親や配偶者)が指定すれば、子どもや親族ではなくてもお墓の管理を受け継ぐ事が可能となっている!

お墓の受け継ぎは口約束でも大丈夫ですが、口約束だけではトラブルに巻き込まれることが多いようです。なので、トラブルを避ける為にもお墓を受け継ぐ人を指定した書面等を残しておくことが大切になってきます。

ただ、書面にお墓の受け継ぎ人を指定する場合は、承継者となる当人の気持ちを確認したり、周囲の意見を聞くなどして、揉め事の原因を取り除くよう配慮しなければなりません!できることなら、亡き後のことまで話をして自分の気持ちをしっかりと伝えるようにしましょう!

なお、お墓を建てた墓地の規約によって「何親等以内の血縁者のみ承継可能」など受け継ぐ人に制限がある場合もあるので、親族以外の者を承継者として考えているのであれば、墓地管理者と話をして了承を得る必要が出てきます。

結婚して姓名が代わった子供でもお墓の承継は可能!

宗派の違いや菩提寺との関係など墓地の規約によって制限されない限り、結婚して姓名が代わった子供でもお墓の管理を受け継ぐことが可能!

先祖代々の墓を承継するのであれば、改葬して墓石を建て替え姓名が2つ並んで刻む両家墓にしたり、名号や題目、好きな言葉などを刻んだり、墓地の敷地内に2基以上の墓石を並べて建てるといった方法もあります。

まずは、お墓を建てた墓地の規約がどうなっているのか、親族以外の者が承継や改葬が可能かどうかの確認を行い、不明な点は墓地管理者に直接問い合わせて話を聞いたり相談を行うこと!

子供がいない、親族が承継を拒むのであれば永代供養墓という方法もある!

近年は、「子供がいない」「子供はいるが迷惑をかけたくない」などの理由から先祖代々から続くお墓の処分を考える人が増えているようです。

お墓の管理は長男が受け継ぐ事が常識だった以前と比べると、管理の行き届いていない無縁墓があちこちに増えているという現実は、先祖供養が当たり前だった人からすれば悲観すべきことかもしれません!

ただ、見方を少し変えれば先祖のお墓以外に納骨する方法はいくらでもあるはずです。

例えば、共同の供養墓に改装する永代供養墓や納骨堂などを利用し、墓地管理者に料金を支払って管理を代行してもらったり、、指定された土地に埋葬する「樹木葬」や遺骨を海や森林に撒く「散骨」などお墓を建てる以外の選択肢もあります。

また、最近では葬儀社が開催する「終活セミナー」などで葬儀の方法やお墓について実際に体験することができるイベントを開催しているので、機会があれば参加してみるのもよいでしょう!

故人や先祖を供養するのは、残された親族の心の傷を癒やす目的もあるのでは・・・

今の時代は、「お墓を建てて供養する」という慣習自体が時代にあわなくなってきているように感じます。

子どもや孫にお墓を管理してもらうという考え方から、死後の世話まで全部自分で処理するという考え方が浸透しつつあるのは仕方のないことなのでしょうか?

「お墓を建てて供養する」という慣習は、故人や先祖の供養する為でもありますが、それ以上に、残された親族の悲しみを癒やすため方法でもあり、仏教で年移法要を行うのは、心のサポートを行ううえでも大切な儀式でした。

死ねばそれまでといった考え方が浸透し、「葬式不要、墓不要、法要不要」といった考えで全てを取り除いたとき、心に残るのは虚しさだけのような気がします。