終活ブームで、自分の死を身近に感じることが増えているためか、日本人の「死」に対する価値観が以前と比べると大きく変化しているように思います。

エンディングノートに保険証や年金手帳・預貯金通帳などの置き場所を記したり捨てるべきものや残しておいて欲しいものといった細かい身辺整理を記録したり、遺言書を作成して亡き後の親族間の遺産分割の準備を行なうなど、自身が亡くなった後のことまで考えないといけないご時世になってしまったようです(汗)

ホント息苦しい世の中ですね・・・・ ただ、遺産を巡ってトラブルを起こさないよう被相続人が遺言書を作成していても無駄に終わる事例が増えている!

7月24日(2015)の産経新聞に掲載されている『遺産分割に関する調停・審判の申立件数』では、平成15年には11,556件だった調停・審判の申立件数が平成25年には15,195件と約1.5倍に件数が増加!

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参照URL:YAHOO!ニュース:遺産分割

調停・審判の申立件数で注目したいのが1000万円以下の申立件数が全体の約3割近くもあることだ! このグラフを見る限り、遺産を巡ってトラブルを起こすのは富裕層よりも一般所得層が多いことがわかります!

背景には、時代の変化とともに故人の権利意識が高まり、相続時に「公平な遺産分割」を主張する相続人が増えているのではないでしょうか?

親(被相続人)が残した遺言書に書いてある遺産分割の内容に納得いかない一部の相続人が、家庭裁判所や地方裁判所に遺留分の請求を行なうなど「もはや遺言書のみでは親族間のトラブルを避けることは困難だ」と専門家もさじを投げるケースも・・・(泣)

民法では「遺言による相続は法定相続より優先される」といった大原則がありますが、遺言書の内容が配偶者や子供等、法定相続人の権利や利益を侵害する場合はその限りではありません!

近年、遺言書の内容を巡って調停・審判の申立に発展するケースでは「法定相続人の権利や利益を侵害する」事例に当てはめ、もらえる物はなんでも要求し、不要であれば押し付けるという、なんとも厚かましい問題に発展するケースも・・・(汗)

今後、被相続人が残した遺言書でも解決できない親族間のトラブルについて、できるかぎり最小に抑えるためには、遺産分割協議書を作成して協議成立の証拠として残しておくことが重要になってきます。

知っておくと便利!遺産分割協議書の書き方

  • 遺産分割協議書は協議成立の重要な証拠となります!
  • 書式に決まりはありませんが、内容は明確に記述しておくこと!
  • 遺産分割について記述する際の注意点

遺産分割協議書は協議成立の重要な証拠となります!

まずは、相続人全員の希望を聞くなど意見を募ります、次に誰にどれぐらいの割合で分けるのか、相続人同士がお互いの妥協点を探りながら回数を重ね話し合います。

そのうえで、遺産分割協議がある程度まとまってくると、分割協議書を作成していきます。 その際、遺産分割協議の内容について口頭で済ませるのではなく必ず書面に残して下さい!

遺産分割協議書は、相続後の不動産登記や預貯金の名義変更および相続税の申告時に書類として添付したり、配偶者の税額控除を受ける際も必要になってきます。

なお、遺産分割協議書を作成する際は相続人の人数分作成し、各自1通ずつ保管しておきます。

書式に決まりはありませんが、内容は明確に記述しておくこと!

実は、遺産分割協議書の書式に決まりがありません!大抵の場合だとA4用紙にタテ書きもしくはヨコ書きで内容を書き出します。

ただ、①:誰が、どの遺産を、どれぐらいの規模で相続するのか、②:不動産?預貯金?それとも車や骨董品などの動産? ③:遺産を分割するのであればその分割方法は何を基準にするのか?・・・といった内容が相続人の誰が見ても分かるように記載されてあること!

それと、遺産分割協議書の要ともいえるのが相続人全員の署名と実印による押印です。協議書が複数枚もある場合は、用紙と用紙の綴じ目に相続人全員の割り印(契印)も必要になります。

また、相続人が未成年者であれば分割協議に参加した法定代理人あるいは特別代理人が署名・押印をすることになります。

なお、数字や文字などを一部訂正する場合(加除訂正)には訂正した部分が分かるように、欄外に加除訂正した事を記載し、相続人全員が押印することが望ましい!

遺産分割について記述する際の注意点

遺産分割協議書には、分割する内容を明確にする目的で、預貯金や不動産の分割方法について細かく記載すること!

特に、不動産の場合は、法務局から取り寄せた登記簿謄本に照らし合わせたうえで、所在地や面積を記載しないと不動産登記移転の際に、新しい登記が行えず、再度遺産分割協議書を作り直さないといけないので注意して下さい!

ちなみに、預貯金に関する記載事項については①:金融機関名 ②:支店および口座の種類 ③:口座番号もしくは証書番号 ④:相続発生時の残高金額 等々

不動産に関する記載事項については①:建物や土地の所在地、地番、地目、面積 ②:建物の家屋番号、種類、構造、床面積 等々を記述すること!