日本国籍を有する者が満15歳の誕生日を迎えると、自身の財産の使い道や分割方法について遺言書を作成することが出来る権利を取得します。

そして、遺言の内容は必ず文書で記録し保管しなければならないほか、民法で定めているルールに従わなければ、書いた内容が全て無効となってしまうこともあるので気をつけて下さい!

遺言に記載する内容については、①:身分、②財産処分、③:相続の指定 の3つに関連する内容以外について、法的効力を持たないケースがほとんどです!

また、上記の3つに当てはまり且つ法的にととのった内容であっても、相続人に不満を持つ者がいる場合、その者等が家庭裁判所に法定相続分の申し立てや遺留分の申し立ての手続きをしてしまえば、遺言書の内容どおりにはいかず、異なる方法によって遺産分割されてしまいます(汗)

ただ、遺言内容に従って遺産分割を実行したいのであれば、遺言書作成時に弁護士もしくは税理士などの士業の先生方へ、遺言執行者を依頼する等の対策を講じておくとよいでしょう!

遺言書の内容を確実に実行する為に『遺言執行者』の選任は必須!!

被相続人が残した遺言を確実に実行したいのであれば『遺言執行者』の選任はとても重要になってきます。

遺言執行者に専任された者は、遺言書を作成した被相続人の意思に従って遺産分割を行なう義務があり、遺言によって実行した遺産分割について相続人は拒否することも妨害することもできません!

遺言執行者には相続人を選ぶこともできますが、万が一のことを考えると第三者である弁護士や税理士といった法律のプロフェッショナルを選任したほうが、より確実に遺言の内容に従って遺産分割を実行してくれます!

法的根拠に基づいた文書作成には『普通方式』と『特別方式』がある!

先程も書きましたが、遺言の内容が法的な効力を持つためには、映像や声等の記録ではなく、被相続人本人が文書を直筆で書いて記録することが前提となっており、且つ民法の規定の方式に従って文書を作成していきます。

なお、利用する遺言の方式には大きく分けて『普通方式』と『特別方式』の2つがあり、一般的には普通方式を使用して文書を作成することになる!

普通方式の遺言には3通りの作成方法

遺言による文書作成で使用される事が多い『普通方式』の遺言には、①:自筆証書遺言 ②:公正証書遺言 ③:秘密証書遺言 の3種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
作成場所 自由(何処でも可) 公証役場 自由(何処でも可)
作成方法 本人の自筆 公証人が口述筆記(PC可) 本人(自筆、代筆およびPC可
立会人 不要 2名以上の証人 公証人1名プラス2名以上の証人
費用 無料 作成手数料がかかる 公証人の手数料が発生する
署名・押印 どちらも必要。押印は実印以外でも可 本人、証人、公証人の署名・実印による押印 本人は遺言書と封印に署名・押印。証人、公証人は封筒に署名・押印。
封印 不要 不要 必要
秘密保持 可能 一部に遺言および遺言内容が漏れる 一部に遺言したことは知られるが、遺言内容については秘密が保持できる。
短所 法に従って遺言書を作成していなければ、内容が無効になる場合もある。被相続人の死後、発見されないこともある。 信頼できる証人の確保できない場合もある。作成費用や遺言書の作成に手間がかかる。 相続人にとって遺言の存在は明らかになるが、自筆証書遺言同様、法に従って遺言書を作成していなければ無効となることもある。
死後、家庭裁判所の検認の有無 必要(遺言書を検認せずに開封すれば無効となる) 不要 必要(遺言書を検認せずに開封すれば無効となる)

特別方式の遺言には2通りの作成方法

特別方式による遺言は、被相続人が病気もしくは事故などで死が切迫している場合や、航海中に海難事故に遭遇し隔絶されたところにいる場合といった通常では考えられない事情に置かれたときに使用される作成方法。

特別方式の遺言には、

①:応急時遺言(臨終遺言)
「病気や事故および航海中の海難事故に遭遇して被相続人に死期が迫っており緊急を要する場合に使われる」

②:隔絶地遺言
「被相続人が伝染病に感染した為、一時的に社会と隔絶されている場合に使われる」

の2種類がある!

なお、特別方式による遺言を作成した後で被相続人の置かれている状況が改善され、普通方式の遺言が作成できる状態になった場合や特別方式による遺言を作成してから半年を過ぎて被相続人が生きている場合は、作成した遺言の内容は無効となります。

  • 遺言書の内容は映像や音声ではなく文書で記録する
  • 遺言の内容は民法で規定している作成方式に従って記録する
  • 民法で規定された作成方式に従わない遺言は全て無効となる