被相続人の多くは遺言書の作成には力を入れますが、「作成した遺言書を何処に保管し、何時どのタイミングで相続人に届けるのか」について対策していない場合がほとんどではないでしょうか・・・

普通に考えれば当然のことですが、被相続人の死後、作成した遺言書が相続人の手元に届かなければ、被相続人の意思を反映した遺産相続にはなりません!

それ以外にも、相続人による遺言書の改ざんや紛失を避けるためには、保管場所についてもしっかりと検討する必要があります。

例えば、自筆証書遺言や秘密証書遺言であれば、銀行の貸し金庫を利用したり弁護士や税理士といった信頼できる第三者に保管を頼んだりするとよいでしょう!

一方で、公正証書遺言は、遺言書作成時に公証役場に出向き遺言書を作りそのまま保管するので改ざんされたり紛失することはありません!

ただし、自筆証書遺言や秘密証書遺言および公正証書遺言のどれをとっても最終的に、被相続人が亡くなった後、相続人の手元に届かなければ遺言内容は実行されません!

なので、遺言書の存在をアピールする為に、遺言書の存在を知らせたり、遺言内容の一部をコピーして相続人の目につく場所に保管しておくという方法もあります。

公正証書遺言以外の遺言書は、被相続人の死後、検認が必要!

自筆証書遺言や秘密証書遺言など、公正証書遺言以外の遺言書は、被相続人の死後、被相続人の住所地の家庭裁判所で検認手続を受けなくてはいけません!

被相続人の死後、検認を行なうのには、遺言書の正当性や相続人による改ざんを防止するため、書かれている内容を確認します。

封印されている遺言書は、検認前に開封しないこと!

自筆証書遺言で封印されていない遺言書については、検認前に開封しても問題ありませんが、封印されている秘密証書遺言や自筆証書遺言で封印されている遺言書は、検認前に開封してはいけません!

これは、封印されている遺言書が、被相続人の死後、家庭裁判所での検認の際に、全ての相続人が揃ってからでないと開封できないことになっているため!

なお、自筆証書遺言や秘密証書遺言など検認手続きを受けなければならない遺言書について、家庭裁判所に届け出なかったり、封印してあるのを勝手に開封してしまうと、最悪の場合5万円以下の過料に処せられる可能性があるので注意してください!

家庭裁判所で行なう検認の手続き

家庭裁判所で行なう検認の手続き時には、①:遺言書原本 ②:被相続人の 戸籍謄本もしくは除籍謄本 ③:相続人全員の戸籍謄本 を添付して「遺言書検認審判申し立て書」を提出する!

遺言書検認審判申立書を提出すると、後日、家庭裁判所から遺産相続関係者に検認の期日が通達されるので、関係者は指定された日に家庭裁判所に出向き、遺言内容の確認を行ないます。

※家庭裁判所で行なう検認の手続きには所定の費用が掛かります。

【注意】遺言書を隠したり、内容を書き換えたりすると相続権を剥奪される!

公正証書遺言以外の遺言書について、勝手に内容を書き換えたり、遺言書を隠したりすると『相続欠格』とされ相続権を剥奪されてしまいます。

とくに、遺言書の内容を偽造もしくは捏造してしまうと相続権を剥奪されたうえ、刑事責任も問われることもあるので注意すること!