被相続人の死後、相続によって建物と土地(不動産)を受け継いだのはよいが、手元にまとまった現金がないため、税金を納めることができない場合は、特例として受け継いだ建物と土地などの財産を現物として納める『物納』という選択肢を選ぶこともできる!

ただし、物納が認められるためには、一定の条件を満たす必要があるので「誰でも、簡単に物納が可能!」というわけではありません!

相続税を物納でおさめるためには最低でも3つの要件をクリアすること!

(最も重要!!)①:まず第一に、延納を申請しても経済的な事情で納税が困難だということを訴える必要がある!

例えば、以下のようなケースなど。。。

質問者の写真
現在、夫と子供2人の計4名で生活しているが、夫は2年前に勤めていた会社のリストラにあい、現在は無職です。今は、私が月に10日程度の労務のアルバイトを稼ぎ、残りは僅かな貯蓄を切り崩して生活している。

解答者の写真
夫は身体が弱く入退院を繰り返しており、とても働くける状態ではありませんし、私も連日ハローワークへ通い、仕事を探していますが、日雇いのアルバイトしか働き口が見つからない状況で、とても相続税を支払う余裕などありません!

質問者の写真
できれば、相続した財産を現金の代わりに物納したいとおもい申請をしました

②:次に、物品として納める財産が物納が可能な財産であること

国が物納で指定している財産は、第1順位から第3順位まであり、【第1順位】国債・地方債・不動産 → 【第2順位】社債・株券・証券投資信託 → 【第3順位】価値のある骨董品および自動車などの動産 となっている

物納申請財産の種類と順位
順位 物納財産の種類
第1順位 国債・地方債・不動産・船舶
第2順位 会社の社債・株式・証券投資信託・貸付信託の受益証券
第3順位 価値のある骨董品や自動車などの『動産』

③:そして、決められた期限までに申請書を住民票のある税務署に提出する!

物納申請に必要な書類
・物納申請書
・物納財産目録
・不動産登記謄本
・公図
・所在図
・地籍測量図・・・

最後に、物納する財産は国が管理または処理できる物品でなくてはならず、且つ、日本国内にあるものに限定される。

なので、被相続人が残した財産が海外にある場合は、原則として物納することはできないことになります!

物納する財産の評価額は相続時の課税価格が適用される!

物納する財産の評価額は、原則、相続時に申請した財産のうち課税価格計算の基礎分が適用されるので、市場価格とは比べ物にならないほど安い評価を受ける場合もあります(-_-;)

手続きの流れとしては、相続人が物納を申請すると、申請を受けた税務署の職員は、相続人の経済状況や物納財産の価値について調査をおこない許可や不許可の決定を下します!

なお、物納の許可が決定するまでには、2年以上かかることがザラにあります。。。まぁ、お役所時間といったところでしょうか・・・

ただし、その間は相続税の延滞金が発生することはないので安心してください。

また、物納の許可を受けた場合でも、許可を受けた日から3年以内であれば物納の撤回を申請することも可能です。

とはいっても、この撤回する場合は相続人自身の都合によるものなので、物納を撤回した日から法定申告期限(被相続人の死後から数えて8ヶ月目の日)までの利子(延滞金)を支払わなくてはいけません!